シーティングとは
車椅子シーティング(wheelchair seating and positioning)とは、使用する方に合わせて適切な車椅子を選択し、最適な状態に設定・調整するための理論と技術です。
その目的は、
①適切な姿勢保持による二次障害の予防
②快適性の提供と褥瘡予防
③残存機能の最大限の発揮
その結果、車椅子使用者の自立度が向上し、介護軽減が可能になります。対象は重度障害者だけでなく、軽度、アクティブ、アスリートも含めた障害児、成人、高齢者。変形や褥瘡等の対応に使用するだけでなく、予防としても活用され、すべての車椅子使用者に不可欠と考えられて世界30数カ国で活用されている理論と技術です。
「世界標準のシーティング」とは
世界のシーティングの中心である国際シーティングシンポジウム(ISS) から世界30数か国に普及して活用されているシーティング理論と技術。姿勢の土台である骨盤の安定性を基本に姿勢保持を提供する。姿勢のアラインメントの確立、支持面を最大限に取ることなどが特徴。その結果、二次障害の防止と残存機能を最大限に発揮することが実証されている。
国際シーティング自立支援協会は、国際標準のシーティングの日本での活用・普及を推進して、すべての車椅子を使用する方が快適に長時間車椅子で過ごすことを可能にし、二次障害の防止と残存機能の最大限発揮を可能にして自立と介護軽減を実現することを目的としています。
ポジショニングとは
就寝時や横になった時など、臥位での姿勢保持。動きやすさを含む快適性、変形・拘縮、褥瘡などの二次障害の予防や改善を目的に活用されている。
24時間姿勢ケアとは
車椅子等に座る際のシーティング、就寝時のポジショニングを中心に、立位をとる際のスタンディングを加えて、国際シーティングシンポジウム(ISS)では「24時間姿勢ケア(24 hour Posture Care)」という理念のもとに障害児者と高齢者の姿勢プログラムが提供され、世界に広がっている。
車椅子使用者の健康と自立支援のために不可欠な二次障害の防止と残存機能の発揮は、シーティングとポジショニングによる姿勢の改善によって可能であることが世界30数か国で実証されている。国際シーティング自立支援協会では、24時間姿勢ケアの考えをもとに障害児者の二次障害の防止と残存機能の発揮、そして自立支援、介護軽減を実現する活動をすすめていく。